3子局でも負ける原因を考えよう

4子局同様に,置石が多いので,白 ① に対して,黒 ② のように威圧するのは当然考えられる。



白は軽くかわそうとして,③ に打つ。黒は ④ のように守りながら,白を攻める。 白は ⑤ と間を割いてくるので,⑥ として,上辺につながりながら,黒を攻める。


黒 ⑭ は左下の眼作りをすべきだった

すこし進んで下図のようになった時,黒 ⑭ が不急の1着になった。これは,白石に「切りますよ」と圧力をかけたものであったが,白に放置されて他へ先行されてしまった。


黒 ⑭ では左下の眼作りをすべきだった。例えば,下図の ⑰ のところへ打てば,「他の1辺で生き石を作る」という最良の方針に戻ることができた。

継がないで他所から押す手があった

白から ⑰ のところへ打たれては,黒石の眼が無くなり,攻め合いになった。
これは難しい戦いであるが,双方の棋力差を考えると,もはや黒に勝ち目はないであろう。


しかし,3子局という置石が多い状況なので,まだ勝ち目は残っていた。
黒は,下図の ② のところに継がないで,① の方から「当たり」をかけることができた。
白は ② のところを切るくらいなので,③ のように白4子を取ることができる。この結果,左下の黒と左辺の白との攻め合いになり,黒は手数で勝つことができた。



一手の違いで雲泥の差が生じてしまう! これが,囲碁の醍醐味であろう。